1.ストレスや足の疲れを取る入浴法
リラックスの基本は副交感神経を優位にすること。その結果、疲労も取り除くことができます。この目的で入浴するなら、38~40度のお湯に15分程度入ることをお勧めします。疲れて帰ってきた夜、精神的なストレスや足の疲れには、この入浴法がベストです。
2.疲れにくい体を作る入浴法
疲れにくい体を作るなら40度のお風呂に20分、または42度のお風呂に10分。これはヒートショックプロテイン入浴で説明したとおり、週に2回程度、3日間置きくらいに実行するのが得策です。
3.もうひと頑張りしたい時の入浴法
疲れているけど、もうひと頑張りしよう、という場合は、42度の湯船に5分くらい入って交感神経を優位にしましょう。改めて気合が入る入浴法ですが、くれぐれも寝る前は避けてください。一般に、お湯の温度が41度を超えると交感神経が優位になり、40度以下だと副交感神経が優位になります。入浴時間は長いほうが血のめぐりはよくなります。温められた血液が全身をめぐる回数が増えるほど、体はじっくりと温まっていくのです。
4.お風呂で注意したいこと(1)
しかし、入浴時間をただ長くすればよいというわけではありません。長風呂はよくないこともあるのです。それは特に冬のこの時期、乾燥肌になりやすくなるということ。長時間お湯につかっていると、皮膚表面の毛穴が開くことによって水分が蒸発しやすくなり、その結果肌は乾きやすくなります。高齢になるほどこの傾向が強くなり、入浴後にかゆみを感じるようになります。ですから、長くお風呂につかったときは、上がってから全身に保湿クリームを塗るようにしましょう。
5.お風呂で注意したいこと(2)
長風呂は乾燥肌以外にも注意すべきことがあります。熱いお湯に長時間つかっていると脱水症状を起こすことがあるからです。入浴中の事故の大半は、この脱水症状だといわれています。ですから、長風呂が好きな方はできるだけ体に負担をかけないように、少しぬるめの38~40度の湯船を選びましょう。このくらいの温度なら、血圧の上昇を抑えることもできます。
6.お風呂で注意したいこと(3)
もうひとつ、飲酒後の長風呂は大変危険なため、絶対に避けるようにしましょう。なぜなら、入浴で体が温まると血液循環が良くなることによって、アルコールが勢いよく全身に回るからです。その結果、脳や心臓の血流が減り、脳貧血や心臓発作の引き金になる危険がとても大きいのです。
7.長風呂好きな方の入浴法
飲酒後の入浴はタブーとして、長風呂好きな方は休憩をはさみながらが安全です。3分ほど湯船につかったら一度出て体を洗い、また湯船につかるというような具合に。この方法なら体への負担が少なくなるため、長風呂をしても問題ないでしょう。また、長風呂の前には、必ず十分に水分補給をしておくようにしてください。必要に応じて、入浴中も水分を取るように心がけましょう。
8.入浴するタイミング
湯船につかる時間の長さも大事ですが、入浴するタイミングも重要です。私たちは食事をすると、消化のために胃や腸に血液が集まります。このため、食後すぐにお風呂に入ると皮膚表面に血液が分散し、胃や腸では血液がめぐりにくくなるため、消化不良を起こす可能性が高いのです。入浴のタイミングとして、「食後1時間以上たってから」はぜひ守ってください。
9.ダイエットに効果を期待できる入浴法
反対に、食事の前に40度のお湯に15分ほどつかるのは、ダイエットに効果があるといわれています。これは、入浴により体表に血液が循環することによって、一時的に胃腸の働きが抑制されるからです。つまり、食欲を抑えることができるというわけ。まさに逆転の発想です。
10.入浴前後に水分補給を忘れずに
入浴をすると発汗により血液粘度が高まり、血がドロドロの状態になります。入浴する15分~30分前に水分補給をして、血液をサラサラにしてからお風呂に入りましょう。入浴後だけでなく、入浴前にも水分補給をすることが大事です。
入浴前後におすすめの飲み物は、水、、麦茶、ビタミンC飲料などがオススメ。
なかでも「ビタミンC飲料」は湯あたり防止に効果的なので、入浴前に飲むのがおすすめです。