ブラジルのシュタイナー教育実践者が贈る、心に響く絵本。
このお話は、ブラジルの貧しいファベーラというところに住む子どもたちのために書かれたものです。お話は魂への栄養なのです。
この物語は、ある男の子がお母さんをどうやったら喜ばせることができるか悩んだ末、お母さんの一番好きなひまわりの花を咲かせてあげようと奔走するのです。
さて、男の子はどうなったでしょうか? ひまわりの花は咲いたでしょうか?
- 内容
- 「ひまわりがクリスマスに咲く」だって?そんなことってあるでしょうか?
日本のように北半球に住む人にとっては、12月は寒くて太陽の光が一番弱々しい月です。
でも、ブラジルのように南半球に住む人にとっては、太陽がいっぱいで一番暑い時。クリスマスには花が咲き果物がいっぱいなるのです。
このお話は、ブラジルの貧しいファベーラというところに住む子どもたちのために書かれたものです。
子どもたちは小さな頃から靴磨き、くず鉄や古新聞、空き瓶集め、ポップコーンやバラの花売りなどをして、家計を助けるために働かなければなりません。
そのファベーラの一つにモンチ・アズールというところがあります。
そこの人たちはお祭りが大好き。お祭りの時はいつでも大人が子どもたちにお話をしてあげます。お話は魂への栄養なのです。
むかしあるところに、一人の男の子がお母さんと一緒に住んでいました。
貧しくいけれど、男の子は金色に輝く心を持つとてもいい子でした。
ある日お母さんの言うことに逆らった男の子は、自分の心に大きなシミができたことに心を痛めます。
お母さんをどうやったら喜ばせることができるか悩んだ末、お母さんの一番好きなひまわりの花を咲かせてあげようと奔走するのです。
さて、男の子はどうなったでしょうか? ひまわりの花は咲いたでしょうか? ・・・・・・
この絵本は、日本語、ポルトガル語、ドイツ語、英語の4か国語で書かれています。
目次
クリスマスに咲いたひまわり
著者について
ウテ・クレーマー(作)
1938年、ドイツ・ワイマール生まれ。
1955年、ドイツの海外青年協力隊プログラムでブラジルに派遣される。2年間ボランティアとして働いた後、帰国。
シュタイナー教育の教師の資格を取って、1970年にブラジル・サンパウロのシュタイナー学園に赴任。9年間、クラス担任教師として勤める。
1979年にシュタイナー学園を退職し、モンチ・アズールというファベーラに住民と協力して学校、診療所を建てる。
モンチ・アズールの活動はその後も発展を続け、保育所や幼稚園、託児所、パン工場、織物や木工の工房、識字学校、
カルチャーセンター、郊外には小さな農園まで経営するようになっている。
ファベーラの住民、一般のブラジル人、海外からのボランティアを含めて100人近くが参加し、シュタイナー教育を土台とした異色の「草の根活動」を展開している。
小貫 大輔(日本語訳およびコーディネーション)
1961年、東京生まれ。
1988年より、モンチ・アズールでボランティアとして働く。
著書に、「耳をすまして聞いてごらん-ブラジル、貧民街(ファベーラ)でシュタイナー教育学を学んだ日々」(ほんの木)
ISBN
978-4-938568-24-5
出版年月日
1991年12月24日
判型・ページ数
32ページ