「原発の再稼働なんてありえない」と思っているすべての方にお届けします。
政府は原発の再稼働・新建設を目指す方向に舵を切り、原発推進派の勢いは増している。
衰退の一途をだどっていた原発産業がしつこく生き残ろうとしているのだ。
原発推進派が説く論点のすり替え、ごまかしを、私たちは事実をもとに指摘しなければならない。
- 内容
- 社会運動 No.450
福島第一原発は「燃料デブリ」を取り出せず、廃炉の見込みも立っていない。
生活を奪われ、人生を翻弄された数万人の被災者は放置されたまま。
それなのに原発回帰が着々と進行している。
停止中の原発を稼働させ、運転期間は60年を超えて延長、さらに新規の原発を建設するという。
原発には30年、40年といった設計寿命があり、設計寿命を超えても動かないわけではないが、いつトラブルが起きてもおかしくない。
原発は、万が一にも事故が起こってはいけない、「点検すれば長持ちする」という類のものではない。
日本のエネルギー政策でいま進めるべきなのは、原子力発電の現状を客観的に把握し、50年以上続けてきた原子力支援策を見直すことだと思う。
目次
『原発ゾンビ 再稼働なんてありえない!』(社会運動No.450)
目次
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●For Readers 悪夢の原発回帰
●Part1 原子力業界のすさまじい現実
原発推進派による論点のすり替え、ごまかしを明らかにする
龍谷大学政策学部教授 大島堅一
●Part2 生活クラブ組合員と脱原発運動
北海道 食料生産地、北海道を汚染する核のゴミ
青森 JR青森駅前543回を数える「金曜日行動」
茨城 汚染の現実を伝えるために、放射線量を測り続ける
福島 国は平気で嘘を言い国民は疑いもせず騙される
●Part3 原発の回帰なんてありえない
いまも被害者を追い詰める国、東電、自治体の無責任
宇都宮大学国際学部教授 清水奈名子
原発事故の汚染水を薄めて海に流すな
国際環境NGO FoE Japan事務局長 満田夏花
ウクライナ危機・電力高騰を「カミカゼ」として利用した強引な原発回避
認定NPO法人原子力資料情報室事務局長 松久保 肇
電気料金値上げの理由と原発支援の仕組みを解明する
(株)生活クラブエナジーの場合
●コラム 原子力市民委員会
●書評
『原発のコスト』 古沢広祐
『原発「廃炉」地域ハンドブック』 小松久子
フォルケリな日常 北欧の暮らしのなかの政治 第9回
待ったなしで進む北欧デジタル 前編 デジタル化×ジェンダー平等 ジャーナリスト・写真家 鐙 麻樹
韓国の社会的経済と政治 第4回
コロナ禍の中、韓国音社会的経済の出口戦略
元・城南市社会的経済政策官 市民セクター政策機構客員研究員 崔 珉竟
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著者について
季刊『社会運動』編集長 白井和宏
龍谷大学政策学部教授 大島堅一
宇都宮大学国際学部教授 清水奈名子
国際環境NGO FoE Japan事務局長 満田夏花
原子力市民委員会
鐙<あぶみ> 麻樹:ジャーナリスト・写真家
韓国・城南市 元・社会的経済政策官/市民セクター政策機構客員研究員 崔 珉竟<チェ・ミンギョン>
ほんの木 (編集)
ISBN
978-477201398
出版年月日
2023年4月15日
判型・ページ数
A5判・112ページ