そこに人が集まれば、空き家が地域を明るくする。

空き家問題が深刻化している。だが、所有者と借り手の発送が変われば、空き家は地域を元気にする新たな資源となる。

大都市の住宅街。老夫婦のみや高齢者の一人住まいの「空き家一歩手前の住宅」が増えてきた。個人情報でこの問題は手が付けられないが、解決策は所有者の「悩みや願いの開示」から。空き家問題解決の実践例が参考になります。

内容
社会運動 No.428
●3戸に1戸が空き家に?

いまや全国の空き家率は15%を超えている。今後は都市部でも空き家が急速に増え、33年には空き家率が30%を超える。
誰も住まず、放置された空き家は廃墟と化して、景観の悪化だけでなく、倒壊や火事、犯罪の危険性も増加する。

●意識改革が鍵になる!

それにしてもシャッター通りやゴミ屋敷は話題になるが、空き家利用の成功事例がほとんど聞こえてこないのは、なぜだろう。
中川寛子氏は「空き家になっても手放そうとしない所有者に問題あり」と指摘する(本誌32ページ)。
確かにマイホームを購入することは、高度成長期における日本人の夢だった。ようやく住宅ローンを払い終わり、思い出の
詰まった我が家は、空き家といえど簡単には手放せない。だが荒れ果てた家は廃墟になるだけだ。
他方、借り手の側も発想の転換が必要だ。廃業した飲食店を居抜きで借りて、同様の商売を始めても失敗する可能性は高い。

所有者と借り手の発想が変われば空き家は地域を元気にする新たな資源となります。
全国各地で始まった明るい事例をご紹介。空き家の新たな活用方法をご一緒に考えませんか。
目次
特集 空き家で街を元気に 困った住宅・店舗の活用法

I どうして、こうなった 空き家問題への考え方
●FOR READERS マンション大暴落を見据え目の前の空き家問題を考える
●やわらかくてしぶとい、人口減少時代の都市デザイン
●不動産はもう儲からない、空き家活用のポイント
●空き家問題の解決は所有者の「悩み・願いの開示」から

II だから、こうする 困った住宅・店舗の使い方
●01 (楽多舎) 親族のいない故人の家をコミュニティカフェとして活用
●02 (カサコ) 家開きをして多世代多国籍の人が集う場に
●03 (ふらっとスペース金剛) 安心して私らしくいられる場所を求めて
●04 (中山モダンハウス) みんなでシェアすれば一軒家生活も楽しめる
●05 (クルトコ) 団地の衰退した商店街、その光景が住民を動かした
●06 (ほーぷサロン) 様々なサークルに人が集う、ここは地域の文化の中心
●07 (世田谷トラストまちづくり) 区民の主体的なまちづくりを丁寧に支援したい
●Interview…保坂展人世田谷区長に聞く-空き家でどんなまちづくりができますか?
●column…移住希望者をバックアップ-山形県遊佐町

●韓国語翻訳家の日々 子育てはつづくよ(第1回)
子ども農業(チャシクノンサ)で気楽になりません?
●悼みの列島日本を語り伝える(第5回)
海を越えて来た少女たちは、いま
著者について
饗庭 伸(首都大学東京教授 )
中川 寛子(住まいと街の解説者)
松村 拓也(起業支援活動家)
楽多舎
カサコ
ふらっとスペース金剛
中山モダンハウス
クルトコ
ほーぷサロン
世田谷トラストまちづくり
保坂 展人(世田谷区長)
斎藤 真理子(韓国語翻訳家・ライター)
室田 元美(ライター)
ISBN
978-4-7752-0107-7
出版年月日
2017年10月15日
判型・ページ数
A5判・150ページ
商品番号 20208

【428号】空き家で街を元気に
困った住宅・店舗の活用法

社会運動 No.428
市民セクター政策機構
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