• 2021年6月8日
  • 2021年9月29日
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第2話 ちょっと教室の外に行ってもいいですか?(山地芽衣)

 私が入学した教員養成学校はオランダの北に位置する人口7万人弱のアッセンという小さな街にあった。この教員養成学校には、全日制の4年コースと定時制の2年コースがあった。前者の大半は、日本でいう高校を卒業して進学してくる学生が占める。一方で後者には、すでに何かしらの学位を取得していることが入学条件にあるゆえ、20代半ば〜50代という幅広い世代や経歴、背景をもった学生が集まることになる。私は日本の大学を […]

  • 2021年6月8日
  • 2021年9月29日
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第4話 ワールドオリエンテーション イエナプランスクールは生きるために学ぶ学校(リーン・ファンデンヒューヴェル)

 学ばなければならないことは本当にたくさんある。もちろん、算数も国語も読めるようになることも重要だ。生物や、歴史や、技術などとも同じくらいに。  そして他の人と一緒にうまく生きていくことを学ぶのは、少なくとも、こうしたこととと同じくらい重要だ。他の人と共に生きていく上で必要なスキルは、他の子と一緒に、遊んだり、仕事をしたり、話したり、何かを祝ったりしながら学ぶものなんだ。また、そこでは、誰もが、自 […]

  • 2021年5月13日
  • 2021年9月29日
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第5話 境界を超えて学ぶということ〜伝統的な学校は本当に「効率的」?(リヒテルズ 直子)

 オランダでの1週間のイエナプラン研修を始めてまだ間もない頃、研修に参加していた理科系の学部の学生が、訪問していたイエナプランスクールで、ポツリと一言、「イエナプランって、子どもたちが一つの活動に取り組んでいる間に、同時に色々な能力が発達するようにしているんですね」と言いました。「ピンポーン」と、クイズ番組で正解が出た時に出るサインのように、いやいや、キンコンカンコーンともっと大喝采をしたくなるよ […]

  • 2021年5月2日
  • 2021年8月23日
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第3話 ワールドオリエンテーション その2

子どもたちの問いを出発点に 答えを与えると思考は止まる  子どもというものは、生まれつき好奇心に満ちているものだ。子どもは、小さな探求者なのだ。このことは、多くの人が経験したことのあることだと思う。小さい子どもは、たくさんの問いを問いかけ続ける。問いかけ続けることで、子どもたちは世界を発見している。この世界では、本当にとてもたくさんのものが、まだ誰かに発見されなければならない状態でいる。子どもの育 […]

  • 2021年5月2日
  • 2021年8月23日
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第3話 異年齢によるファミリーグループ 豊かな学びの環境

 こんな情景について、多分、誰もが思い当たるのではないだろうか。  教師が、子どもたちに何かを教えようとして、一生懸命努力している。一度説明し、またもう一度説明を繰り返す。でもそれでもわからない様子なので、さらにもう一度、別の方で…。けれども、子ども、つまり生徒は、自分が理解できないのを恥ずかしく思い、口には出さないが、からだ全体で「わからないんだ」と言っている。  そこに、あるクラスメートがやっ […]

  • 2021年4月17日
  • 2021年8月23日
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第4話 インクルーシブで民主的な学校を率いる 良いスクールリーダーとは?

ピラミッドの頂点ではなく、荒波で舵を握る船長  学校が快適で、風通しの良い、インクルーシブな場であるかどうかは、校長次第。学校を船にたとえるなら、船長である校長は、やはり、学校の質の大きな決め手です。昨年10月3日に行われたオンライントークショーで、ヒュバートとフレークが口を揃えて語っていたことでもあります。「良い学校の条件は何?」という質問に、二人は、「何よりも校長の質だ」「1に校長、2に校長、 […]

  • 2021年4月10日
  • 2021年8月23日
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第3話 子どもたちへの眼差し:近い目・遠い目

母熊に谷に突き落とされる子熊  子どもの頃、ディズニー社は、アニメーション映画のほかに自然界の動物の生態を描くキュメンタリー映画を配信していました。日本で、まだテレビ放映が始まって間もないその頃、隔週で、アニメーション映画と自然界のドキュメンタリー映画とが交互に放映されていたのを子ども心に記憶しています。私は、どちらかというと、本物の世界を描いたドキュメンタリー映画の方が好きで、アメリカのロッキー […]

  • 2021年3月26日
  • 2021年8月23日
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第2話 イエナプランはそんなに難しいことじゃない

 イエナプランスクールのグループリーダーたちの仕事ぶりを見るために、私は、いろいろなファミリーグループを訪れる。グループの教室に足を踏み入れた瞬間に、大抵は、それがどんなグループかということがわかるものだ。子どもたちが、教室に入ってくる私に何か不安そうな顔を向け「監察局の人ですか?」と聞くこともあれば、反対に「誰のおじいちゃん?」と聞いてきたり、「何しにきたの?」と聞かれることもある。  そんな感 […]

  • 2021年3月26日
  • 2021年8月23日
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第2話 鳩

 ちょっと静かにして、、、シーッ、、、 何の音だろう? 何かゴソゴソしているみたい、、、  アウド・ペーケラという町にあるセント・ウィリブロルドゥス・イエナプランスクールの低学年クラス、デニス先生、クリスタ先生、リナ先生が担当しているクラスの子どもたちが騒ぎ出した。確かにゴソゴソという物音が聞こえる。  音はどこから来ているんだろう。一体誰だ、そんな音を立てているのは? 子どもたちは、教室のすぐ外 […]

  • 2021年3月15日
  • 2021年8月23日
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第2話 ワールドオリエンテーション その1

 つい最近、かつて私の学校で担任をしていたことのある卒業生と出会った。「あ、ファンデンヒューヴェル先生でしょう。僕のこと覚えていますか」いや、覚えていない、、、。でも、その卒業生が自分のことを話している表情を見たり、言葉に耳を傾けているうちに、ずっと昔の情景が蘇ってきた。ロバートというその卒業生が、私のクラスで起きた出来事の思い出を話してくれると、さらにまたいろいろなことが頭に浮かび、その時のクラ […]

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